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2005/10/03

漫画家を目指す年齢

「漫画家を目指す年齢」で検索にかかってました。ドキドキするキーワードです。

二つほどパターンが考えられます。「漫画家の人が、プロになろうと意識したのはいつ頃なんだろう?」という好奇心からの場合。これを小学生のお子さんなんかが調べてた場合は、ちょっとほほえましい光景です。ちなみに僕の場合、小さい頃からなりたかったです。本気の本気になるのはだいぶ後でしたが。

も一つが、「自分が今から目指していいもんかどうか」という思いから調べてる場合。深刻です。自分も年齢には悩まされただけに、人事ではありません。

経験から言いますと。暗黙の年齢制限、とでも言うべき物が確かに存在します。特に少年誌。学生さんなら全然OKですが、25過ぎてたら相当の覚悟が必要でしょう。中途半端にだらだらっとやると、酷いことになりますので、注意が必要です。

「17でこれなら凄いけど、27でこれかってのはありますからね」と、目の前で編集さんに言われたことがあります。新人賞に17で描ける子が通ってて、その子の話題をナベ先生としていて。

ちなみにその時自分がまさに27で、こいつ俺に喧嘩売ってやがんなと、内心煮えたぎる思いでした。正直今でも憎いです。

というように、編集さんの本音としては、年いってるともう可能性ないな、と思っている。でもそれを面と向かって本人に言うと、何かと面倒なことになるかもしれないから、言わない。「まあ仕事だし、持ってきたなら一応付き合うか。早く帰んないかなー」、という事態が発生しているわけですよ。

でも本当にそうでしょうか。若さ=可能性なんでしょうか。

スポーツ選手の場合なら。ゴールデンエイジと呼ばれる身体が急速に発達する年齢で、その競技をやっていることは非常に大きいですし、年取ってくると回復力が落ちてトレーニング効果が上がらなくなってくるから、ある程度の年からトップレベルを目指すのは、かなり困難でしょう。

でも漫画の修行の効果と加齢に関しては、そこまでの相関関係があるかどうか。

実際、漫画には「何を描くか」という問題もあるので、若き天才が圧倒的に有利とは限らない。例えばさっきの17と27の問題がまさにそうで、こういうケースも考えられる。

小学生、中学生の頃から漫画にどっぷりはまってて同人活動にいそしみ、17になる頃には抜群にうまくなってた。対して学生時代は部活やバイトにいそしみ漫画はたしなみ程度、そこから本気で漫画家を目指した27。原稿描きの経験値はほぼ5年で同じです。

この場合、前者の人は他の漫画が元ネタになる可能性が高い。漫画ばっかり見てきたからです。対して、後者の人は体験談をネタに漫画が描ける。

僕自身が後者でした。中学生の頃漫画家になりたいと言ったら親に猛反対されびっくりしてしまい、その後心のどこかでブレーキかかってた。本気の本気になったのは大学の頃、将来の仕事が具体的にイメージできるようになってから。

で、デビュー作が合気道の漫画で、初連載がサッカーの漫画。どっちも体験者。もしあの時親に理解があって、むしろ後押しされてがむしゃらに漫画描いてたら、文化系まっしぐらでやってなかったかも。

もちろん前者の場合でも、本人がそうならないように自分の興味の世界を広げるようにしていれば、パクリ漫画状態は回避できるわけで。要するに年齢よりも、本人の経験とか心構えとかの方が影響あるんじゃないか、という事。

ちなみに身近な例で、ナベ先生の仕事場から巣立った漫画家のうち、自分が後者で溝渕さんもそうで、佐々木君も取っ掛かりは遅かった。むしろ「遅れてきた人」の方が過半数。

というわけで実際には、年齢と可能性はイコールではなく、単にピックアップする側にとって、心の担保になってるだけで。確かにそれをひっくり返すには、困難を乗り越える強い心と、相手の見方を覆すほどの情熱が必要ですが。

むしろ、そういう人間力に溢れる人の描く漫画が読んでみたいな、と思うのです。

もしそういう「遅れてきた人」がいるのでしたら、ぜひ頑張ってひっくり返してください。待ってます。

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