私を月まで連れてって!
本屋で見かけたんだけど、完全版が発売されたんですね。「私を月まで連れてって!」(竹宮惠子著。白泉社)
ウチにはすでに文庫版が。好きなんですよ、この漫画。
作中でも使われていますが、「私を月まで連れてって!」のタイトルの元ネタは、歌の「Fly me to the moon」。エヴァンゲリオンのエンディングにもなったやつです。
そんなタイトルが示すとおり、ちょっとシュールなSFネタ(当時はわりとポピュラーだった)と、ロマンチシズムが同居している所が魅力のSFコメディ。
まだ10歳だけど、精神年齢はすっかり大人なおませなエスパー、ニナ・フレキシブルと、NASAの誇るA級パイロットだけど、どこかちょっと子供っぽいダン・マイルド。そんな二人が主人公なんですが。
ニナがかわいい。
いや、かわいいって言うと語弊があるかもしれない。竹宮センセはあんまり女の子女の子した主人公を描きませんが、逆にそういう所がいい。
なんと言うか、人間くささでしょうか。男らしさ、女らしさにも裏表があると思うんですよね。そういう裏表があるところが、キャラクターに深みを与えていて。
例えばニナが、結構嫉妬深く打算的で情緒不安定な所。対してダンが子供っぽさが抜けず、バランス感覚に欠けている所。これもある種の女らしさ男らしさだと思うのですが、そこを上手くコメディ仕立てにして、魅力の一つに仕上げている。
だから、設定だけ言えば10歳の可愛い女の子が26の男に恋をするんだから、「萌え漫画?」って感じだけど。ニナが子供なのは実は「女の子は例え小さくても女で、男は大人になっても男の子である」という所を絵にするためなんだろうか、と感じる。
そういう深みを持ったキャラクターの造形に、裏表ひっくるめて生き生きと人間らしくて、可愛いな、と。こういうふうにキャラクターを描きたいですね。
ちなみにこの作品の中に「E=MC2(自乗)」というタイトルの回がありますが。こいつがスピンオフして、「エデン2185」という作品がありました。
これにいたっては、もはやバイブル。
こちらについては、そのうちに。
追記:「エデン2185」の記事、こちら。
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