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2005/09/11

よみきりもの 9

竹本泉先生の「よみきりもの」9巻と「かわいいや」を購入。そして疲れた心が癒される(笑)。汲々とした雰囲気とは無縁で、いいよなあ。

読んで考えた事が二つばかり。

「よみきりもの」のあとがきに、「ルビコン川を渡った」というコメントがあって。デビュー当時はちゃんとオチのある話を描いていた竹本先生ですが、だんだん投げっぱなしになってきてた。

不思議な事件が起きている場合、昔なら「実は魔法使いがいて」とか、「小人さんがいて」とか理由があったものが、最近では、「実はもともと、そういうものだったのです」という投げ方。不思議を不思議として放置。

で、今回の場合とうとう本人の中で、オトす努力もしてない話を描いてしまった、という事なんですが……。ここがルビコン川かと言うと、もうとっくの昔に越えてるんでは(笑)、というのが感想。

竹本泉が好きだ、と言うと周囲の反応は、だって全然オチてない、訳の分からない話だよ? というもので。周囲は漫画家ばっかりで、しかも普段オイラが、きっちりオチてないことに不満を述べるうるさ型の筆頭格だから。

でもね。いいんです。オチてなくても。

そこ期待してないから。楽しみにしているのは雰囲気で、そこじゃないから。みんな差別だ、理不尽だとオイラを攻めますが(笑)。

真面目な話。結局どんな漫画でも、好きな人が期待しているのはそういう部分だよな、と思うのです。好きな雰囲気、好きなニュアンスで描かれているのが楽しい。萌えも熱血も、言えばそういう事。

でも、好きじゃない人にはさっぱりだから、割とそういう部分の重要性は見過ごされる。で、他の人にいじられる場合、その部分が簡単に切り捨てられて、「正しい」漫画になるように「直される」。辻褄合わせに終始したり、突っ込みどころを無くすのに汲々としたり。

で、技術レベルは上回ったとしても、「好き」だけは真っ直ぐ描いてる人に負けるのです。そういうケースをたくさん見る。

なので、自分もしっかりした固定客を捕まえるためにも、小ネタとか遊びとか、切り捨てられやすい雰囲気作りに寄与している所を死守しないとな、と決意を改めた次第。

考えたもう一つは。

現時点でも自分の漫画には、竹本センセの影響があるんですが。まあ子供の頃から好きだったんだから、当然で。そういういろいろな「好きだったもの」が、自分の中で混じり合い煮詰まって、「自分の描き方」が出来てくるわけで。

ただね、その「好きだったもの」が若い人のラインナップに比べると、一昔前になっちゃうわけですよ。だから、使うと古く見えちゃってまずい気がする技法、というのがあって、気にしてるわけですよ。

というので、使用すべきか否か悩んでいた技法があったのですが。読んでいて。やっぱりこれじゃないと、欲しいニュアンスが出ないな、と確認。

今月の仕事から、使うことに。具体的にどれのことかは秘密(笑)。

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