覚えてる?
長く業界内に棲んでいると、業界の常識として語られていることに、たくさん出くわします。うなずく場合もあるし、えー? と異論を唱えたい場合も。
前からよく聞くんだけど、ちょっと気になってる言葉。
「次号まで、読者が覚えていないかもしれないじゃないですか」
ちょっと難しい伏線張っちゃったり、細かいネタを振っちゃったりすると、言われやすい言葉。でもこれ、ケースによっては考える必要ない、と思うんですよね。
確かに、前回が思い出せなくて困る漫画、というのはありますが。それには大きな別の問題が。
立ち読みで読んでた場合。
買いなさい、と。君はそれで飯食ってる側の人間のクセして何やってんのかね、という問題が(笑)。
つまり、ほんとに間が空くなら、覚えてないかもしれないんですが、買ってたら読むだろ、という事で。雑誌を買って、それが部屋に置いてあって、次号が発売されるまでに一度しか見てもらえないというのは、むしろそっちの方が由々しき大問題。
つまんないってことでしょう?
特に今、自分はブンブンという児童誌に描いていて、おまけがついているから、立ち読みの読者はいないはず。買った漫画に目を通して網棚にぽいって、そんなサラリーマンが読者の雑誌でもないし。
自分が子供の時を思い出しても、好きな漫画は何度も何度も読むわけで。一回目を通してもう読まないという事は、確実に面白くなかった証拠。そんなテンションでは、単行本なんか買ってもらえない。
単行本を喜んで買い揃えているレベルの読者だったら、細かいネタが振ってあって、単行本買って読み直したときにそれに気が付くのは、お得感があって、むしろ嬉しいことなんではないかと。
つまり、次号まで覚えてないかもしれない、と感じるという事は、面白くないというサインである可能性が高い。そこを突っ込む前に、そっちを点検することに力を入れないと駄目なのでは。
怖い話だね、ほんと。大丈夫かな、オイラ。
同様のケースで「セリフが多いと読まない」というのがありますが、それはまた今度。
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