ニッチニーズ
なぜか経済番組を見るのが趣味になっているオイラ。株やるわけでもないのに(笑)。
仕事中に何か音が欲しくてTVを点けているとき、普通のニュースだと事件の報道ばっかりで、だんだんウツな気分になっていくので。その点経済ニュースは、まさに景気のいい話が聞けたりするんですよ。
ただなんとなくの点けっぱなしでも、ずーと聞いてると、だんだんビジネスの仕組みが、おぼろげながらに分かってきます。そのうち、これは漫画にもいえる話だな、というのも見えてくる。
最近一番気になっているのは、ニーズと差別化の問題。
漫画もこれだけの歴史を持てば、もはや成熟した業界な訳で。競争相手がたくさんいて、供給過剰になっている。そういう場合には、よそと差別化していかないと、売り上げは伸びない。
その時考えられるパターンは3つぐらい。(だと思う。多分)
一つは価格破壊。安売り。これに漫画で該当するのが、ブックオフなんかの古書店じゃないかなと。ただ、人気がある、需要のある旬な漫画になればなるほど、品揃えが悪くなるのがウィークポイント。あと、人気のあるものの方が、高い。
対して出版社から、元から安い本も出ていますね。再録物で。
結局漫画は元の定価が安いので、破壊、とまでは行かないようです。
これとは逆に、プレミアをつけてブランド力を増し、高級化路線に行く、という手もあります。実際いくつかありますね。おまけフィギュア付きだったり、豪華版だったり。
以上の二つは、販売戦略に属することなので、現場の漫画家にはあまり関係ないのですが、最後の一つが、関係大有り。
ニッチなニーズを掘り起こす。
ニッチというのは経済の用語で、隠れた需要のことです。元は生物学で、生き物の棲み分けを説明する時に使う用語。さらに語源は建築関係で、壁に作られた彫像なんかをすっぽり納める、窪みのことらしいです。このすっぽり収まる空き空間、という語感で使われている模様。
要するに誰もやってないけどこっそり需要があるとこに行けば、商売は成功するという話。
漫画の場合、最近同じ狙いの作品が、非常に増えているような気がする。手堅くなってる。別に壊れかけてるような奇怪な漫画を増やせ、という意味じゃなくて、もうちょっと、スパイス変えるとかブレンド変えるとか、そういう所での差別化があってもいいのではないか。
でもまあ、それが簡単じゃないから、手堅くなるんですが。じゃあ、そういう手法で成功したビジネスマンの人はどうして思いついたんだろうと見ていると、一つ漫画家も使えそうな、よくあるパターンがあって。
自分が持つニッチニーズを掘る。
「こういうのが見たいのに、ないなー」と思っていて、それが物凄い特異な性癖に基づくものじゃなくて(笑)、ある程度周りに同志がいる場合、そこが空き地。ちょっとした村なんだけど、お店がない。そこで商売始めれば、上手く行くはず。
というわけで、そこへ向かおうと、日夜努力しているのです。
ニッチなだけに理解されないのが、弱点(笑)。
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