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2005/07/01

漫画家下請論

漫画家は先生と呼ばれるけれど、実態は系列の下請けだ!

ちょっと過激にスタートしてみました(笑)。

一応、そう感じる根拠はいろいろあるんですが。特に企画物の漫画を描いてらっしゃる方には、賛同していただけるのではないかと。

ですが、今回はそれを糾弾しようという記事ではないのです。むしろ逆。それに気付いたら気が楽になった、という話。

新人漫画家で多い失敗パターン&オイラもはまってたやつとして上げられるのが、この部分に気付いていない場合。男性に多いようです。やる気はあって、漫画に対して熱い思いを抱いているけれど、腕が追いついていない。そんな時に編集さんと衝突して、企画が上手くいかない。

俺の信じる漫画はこうなんじゃー! と勢い込んでいるけれど、それを完璧に表現する腕がない。編集さんはそれに対して、現状から最短距離で仕事になるパターンを提示してくるんだけど、そんなこすい手が使えるか! と拒絶。平行線。絶対仕事になんない。

すると脇から使い勝手のいい作家さんが、ひょいっと仕事を取ったりする。そんなに上手いわけでもないのに、なぜだー! と嘆くわけだけど、これが辛いんですよ。大げさじゃなくて、自分の人生賭けてる信念が否定されている。こんな漫画じゃ駄目なはずなのに、なぜ……。物凄く悩む。

でも理由は冒頭の通り。本質的には下請け仕事で、雑誌に必要な部品を作ってる。いらない部品を提示しても、買ってくれない。しかも品質としてはいまいちなら、なおさら。信念を買ってるわけじゃないから。

これに気付いたら、相手の都合が考えられるようになった。無駄に腹立てることもしなくなったし、心も穏やか。そうか、そういう仕組みだったのか、じゃあ仕方ないな、と。異論があっても言っても意味ない。自分が対応出来るかだけが重要で。

こう書いていると熱がなくなったみたいですが、現状がはっきりしたので、別の道が見えたのです。世の中には小さな下請け町工場から出発して、大企業になった会社がたくさんある。あれを目指せということか、と。いい物作って下請けから脱出。

株をやるわけでもないのに、よく経済番組を見ていたりするんですが、それで余計にそういうイメージが。規模がでかくなくても、世界一の技術持ってて経営安定、というような部品メーカーとか、いいですよねえ。憧れ。言い値で仕事取れちゃったりするんだよ?

高い技術と発想力で、脱下請け!

周りからは、何の話? って顔で見られるんですけど(笑)。

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