本気の人
ここ何週かの「ガッシュ」の展開に、かなりハラハラドキドキしていたのです。清麿死んじゃうよ、と。
いや、当然もう子供じゃないですし、しかも漫画を生業にしているんだから、死んだと見せかけて生き返るのが定石だという事は、重々分かっているのです。
主人公死んじゃったら、連載終わっちゃうじゃん。そんな馬鹿なことするわけ……ないはずなんだけど。
でも、必ずそうだと言い切れないものがある。だって、雷句先生、きっと本気の人だから。
これが他の作品だったら、まあビジネスのセオリーからしてありえないんだけど、でも本気の人だったら。商品として考えた場合ありえないことでも、作品として考えたら、何かやらかすかもしれない。ほんとに面白いと信じられるアイディアがあったりしたら。
その、本気の人だけが持つ、1%に満たないかもしれない可能性が、僕をハラハラさせていたのです。99%は100%じゃない。絶対じゃないのです。
「スラムダンク」がそうでした。井上先生は本気の人でした。本人に終わらせる必然性があるのなら、例え全国大会2回戦という中途半端な所でも、例え明らかにライバルとして出したヒロシを投げ捨ててでも、すっぱり終わらせる。
そういう本気の人が描く漫画は、読者の予測なんか振り切って、物語の遙かな地平に人々をいざなう。そういう漫画が面白い。
いやー、とにかく清麿が生き返って、よかったー。
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