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2005/05/25

草葉の陰で

「ドラえもん+」を買ったのです。ただし、真っ直ぐな動機じゃなくて。

単行本未収録作品、というのが売りの「ドラえもん+」ですが。聞いた話だと、藤子・F先生はドラえもんの単行本を出すに当たって、収録作品の選択とか配列に非常に気を使っていたそうな。

てことは……。これは「ドラえもん+」じゃなくて「ドラえもん-」なんじゃあるまいな、と。読んだら、なぜ載せなかったのか理由が分かるかなあ、という興味で買ってみたのです。

ところが買ってみて。今手元にあるドラえもんは、文庫で出たテーマ別のやつで、いわば傑作選。実家のどこかには普通の単行本が残ってるかもしれないんだけど、自分の記憶の中のドラえもんは小学生当時の、美化されてるかもしれない記憶。だから、比較対照がない、という事に気付いて。

なので、はっきりとこれは「ドラえもん-」だ! と断言するのはどうかなあと思うんですが。ただ、読んだ感想としては、何本かは明らかに切れが悪い。もしこれが、出来に不満で載せなかったんだと言われても、納得。

これは残したくないな、という判断で外したんだとしたら、今頃藤子先生は天国でどんな気分なんだろう、と想像してしまったのです。

まあ、ドラえもん売れますからね。いまだとブラックジャックも。そういう商売上の動機は理解できるんですが。でも作家の気持ちとしては、ねえ。作品に込めた思いとか、あんまり尊重してくれないのかなあ、と。

…と、業界の動向にちょっと不満を覚えた後、はたと気付いたのは。要は今の漫画がもっと売れてて順調に儲かってたら、こんな名声頼りの商売、しなくていいんですよね。

つまりこれは自分にも突きつけられた問題なのです。今いる漫画家がしっかりしないと、藤子・F先生が草葉の陰で泣く羽目になるのです。

先駆者の人が苦労して広げてくれた漫画の世界で、一応その端っこなりとも受け持っているんだから、ちゃんと顔向けできるように頑張ろう。大好きだった藤子・F先生に、天国で会った時、しっかり挨拶できるように。

天国に、行けるかどうかは、置いといて(笑)。

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