打ち切り異聞 その1
なんかやたらと「打ち切り」という検索に引っかかってるんですが。
いやですねえ、打ち切り。今一番聞きたくない言葉ですね。漫画界では当然となっている、この「打ち切り」というシステム。当然じゃないといいですねー。
実際真面目に考えてみると、実はあんまりいい事ないんじゃないかと思うのです。
まず、読み手の立場からして。途中までは金払ってるんだから、ちゃんとしたオチを見る権利が読者にはあるんじゃないのか。未来が見えて打ち切られるって分かっていたら、買い揃えなかったのに! という人だっているでしょう。
例えば小説だったら、大体最初から単行本で売り出すので、話のオチは必ず見れるのが普通です。続編が出ないということはあっても、とりあえずちゃんとした区切りまでは見ることが出来る。
映画が途中で終わるなんて考えられないし、TVドラマやアニメでも放送予定が先に立ててあるから、めったに起きない。深夜アニメなんかだと最近ちょくちょくありますが。でも本来異常事態。
漫画の場合はそれが日常。漫画は人気が出なかったから、という理由でほとんどが放り出されます。人気が出なかったおかげで、みんなの記憶にあんまり残っていないだけ。だから、たまに結構続いた作品が打ち切られたとき以外は、大事にならないのですが。
でも、いくら人気がいまいちだって言ったって、「0」と「少ない」はまったく違う。「0」は何個足しても「0」のままだけど、「少ない」人数でも足していくと、塵も積もれば山となる。
さらに言うと、人気が出た作品でも、引っ張りに引っ張ってボロボロになって、人気が無くなった所で打ち切り、というケースも多いですから、漫画って、最後まで見て満足、ということがあんまり起きない。裏切りの歴史。
もう僕なんか怖くて、ちょっと面白いぐらいじゃ漫画買えませんからね。期待して揃えて、裏切られたらガッカリだから。打ち切りもない、打ち切りを恐れて路線変更して好みから外れることもない、という確認をしてから揃え始める。商売に大切な信用、ブランド力というものにマイナス。
お話のオチを期待できないとなると、読み手として食いつけないタイプの人が出てきちゃうと思うんですが。つか、僕なんですけど。漫画好きなんだけどなー。最近どうも期待して読めないのは、この辺に原因があると思うんだけど。
皆さんはどうですか?
(続く)
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