こんなにずけずけ書いていて、ペーペーのくせにうるさくて使いづらい奴だと干されたらどうする気なんだろう? と自分で思ったりしましたが。はっきり口にしなくても、使いづらいのはいつものことだから同じか、と開き直り。今度は作り手、漫画家の立場から語る、打ち切り。
当然、嫌ですよ、そんなもの。冗談じゃない。いきなり、無職無収入になるんですよ? 失業保険だってないんだから。
しかも、仕事取るのに物凄く苦労しているわけですよ。オイラなんてずーっと辛酸を舐めてきて、それでようやく取れた連載なわけですよ。またあの苦労をする羽目になるかもと思ったら、地球なんか滅びてしまえばいいのに、という気分ですよ!
…と、本心をアピールしたところで(笑)、ちゃんと真面目に。
漫画自体にも今の打ち切りはマイナスに作用しています。前述の通り、「どんどんトライしていいよ!」という姿勢だったら、よっしゃ、一発大勝負してみるか! という気分にもなれるんですが。そんな雰囲気じゃないので。
「打ち切られないようにしなくちゃな」と考えたら、使えなくなる手がたくさんあるんですよ。「序盤何回かでアンケート結果が悪いと打ち切り」という条件だとこうしないと、という縛りが出てくる。
作品自体としては、こういうキャラのほうが完成度上がるけど、こんなキャラじゃ人気出ないから美形のにーちゃんにしよう、みたいな姑息な考えになりやすい。もしくは美少女をたくさん出す(笑)。
さらにお話で言ったら、盛り上がるにはバトルシーンがあった方が。すると主人公には特殊能力があった方が。で、運命の敵がいた方が。そいつが序盤にチラッと出てきたりとか……。
…見覚えありませんか?
他にもいくつか受けやすいパターンがあって、実際量産されています。なんだこれ、何番煎じだよ、ダセー、と思っていた方もいるでしょう。
でもそれには、打ち切られたら明日から人生がピンチという、哀しい漫画家の姿が隠れているのです。んで、向いてない人が無理して流行り路線にしてる、痛々しい漫画が出来ちゃう。
それは描いてる漫画家の都合で、読み手には関係ない、という厳しい御指摘もあるかもしれません。なんてひどいんだ! あんたオニだよ! 漫画家だって人間なんだ! 一生懸命生きてるんだぞ!
…すいません、取り乱しました(笑)。でも、読み手としても、読めなくなってる漫画が。
「こち亀」のような漫画は、現在の状況だとなかなか出てこない。ホントは重要だと思うのです。雑誌を買ったとき、お楽しみを全部読んじゃって、それでもまだ読める漫画。食後のコーヒーのようなポジション。
一番売れるメインディッシュをみんなで追っかけてるから、それの美味いやつからまずいやつまで並んでいる。当然まずいのは絶対読まない。美味いメインは単行本で揃えるやつだから、それしか読む物がないと、雑誌を買っても二度手間になるだけ。
単行本を揃える人はそんなに多くなくても、幅広く読まれる種類の漫画は、雑誌を買ったときおまけとして作用する。そういう漫画がいくつか載ってれば、立ち読みも大変だし、買うか、ということになる。雑誌が売れれば、新連載も目に止まりやすくなって、新しいヒット作が生まれやすくなる。
いい循環が出来るはずなんですが、現状は。「おんなじ種類で上手い下手」で並ばれちゃうと、買って損した気分になるんだよなあ。
漫画家だっていろんな人がいるから、ほっときゃいろんな漫画が世に出るはずで。それが全体を耕す、いい状態なはずなんですが。「打ち切り回避」という条件付けで絞り込まれていく。もちろん、そうせざるを得ない業界の事情もあるんですけどね。
まるっきり無くすのは無理としても、何かこの状況を改善する必要はあると思うのです。
いや、まるっきり無くしてくれても、僕としては……(笑)。
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