マンガ教室
「マンガ教室 子供」でお客様。むむ、気になるテーマですね。
ブンブンでマンガ教室のページが始まっていて、ペンについての説明をするので、使ってるペン先を教えて欲しいと。確かに自分も子供の頃、そういうの気になったしなー。つけペンで漫画を描くんだということを知った時には、ドキドキしたっけ。
小学生の将来なりたい職業では、漫画家は常に上位にランクされる人気振りです。漫画の描き方を知りたいという需要も大きいでしょう。でも、漫画家になって、今一番子供の時に知っておくといいと思うことは、ちょっとそれとは違うのですよ。
漫画の描き方の本は結構出ていますが、正確に言うと「漫画絵の描き方」の本が多いようです。そういう技術論は出回っているせいか、絵の上手い新人さんには事欠きません。でも絵が上手いだけではイラストレーターなんですよね。
イラストレーターの需要のほうが少ないから、半端じゃなく上手くなくちゃ食べていけなくて、そこそこ上手い絵師は漫画家になる。この人の絵、好みだな。画集は高いし、漫画の方が絵がたくさん載っていて、お得。そんな状況はごめんこうむる。やっぱり面白くないと、ねえ。
で、どうやったら面白い漫画が描けるかと言うと、そんな事知ってたらオイラが教えて欲しい訳で(笑)。ただ、これが出来た方が絶対有利だな、と思うことはある。それを踏まえて、子供たちに一番伝えたいことは。
よく遊び、よく学べ。
漫画ばっかりじゃなくて、ちゃんと勉強して、外で遊びなさい、と。別にPTAの目を考慮して言ってるわけじゃないですよ?(笑)
たくさんの知識と、経験を持っている人は絶対に有利だ。漫画好きで漫画家になる人の多くは、漫画周辺の蓄えしかない事が多いけど、それでは何を描くかどう描くかという所で詰まってしまう。漫画好き同志友達感覚で受ける、ということはあるけれど、そこから外へ広げるのに苦労する。
そして雑誌の都合としては、外に広がるぐらい受けてくれないと、経営がなかなか立ち行かない。そこでお客さんに注目される、求心力のある漫画を求めることになる。
僕がサッカーで連載取れたのは、サッカー好きで自分でもフットサルをやってるぐらいだ、ということと、決して無縁じゃないと思うのです。他にも企画立てていた人いたし。サッカー漫画を見てサッカーを描く状態じゃなかったことは、一つアドバンテージだったろうな、と。
デビューも、合気道をやってて珍しい題材で漫画を描けるというのが、決め手だったし。僕に限ったことじゃなくて、珍しい題材でお客さんの目を引いて、さらに大ヒットに結びつけた漫画は、過去にたくさんあって(オイラもなりたい)。近年だと「スラムダンク」。
当時バスケ漫画は鬼門とされてて、挑戦する人は少なかった。それを成功させることが出来たのは、井上先生の漫画家としての技量はもちろんあるとして、プレイヤーとしての経験が大きいと思うのです。「左手は添えるだけ」なんて、やってる人じゃないと出てこないでしょ?
スポーツ漫画が一番分かりやすいけど、他のジャンルだってそう。知識と経験がないと、ペラペラで内容の薄いものになっちゃう。
漫画絵のテクニックは、本格的に漫画家を目指す年齢からでも十分間に合う。それより知識と経験を蓄える方が、ずっと時間がかかる。だから小学生の時には、よく遊びよく学び、自分の興味の幅を広げて、人間としての豊かさの礎を作ることが大切。後は漫画が好きでお絵描きしていれば大丈夫。
…と、熱弁振るってみましたが。ここ、小学生読んでるのかな?
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