Z MAN
漫画で交遊録第8弾。Z MAN(1991/5~1995/11。西川秀明。スクウェアエニックス)久々です。今回はちゃんとお手伝いした作品のご紹介。
西川先生はご近所です。よくして頂いてます。渡辺先生と仲良くて、それで僕もお会いすることが出来ました。(単行本の5巻にナベ先生のことが描いてありますね)
なぜ同じ雑誌に載ってる漫画を、同時に手伝っているかというのが疑問点。答え。西川先生が締め切りぎりぎりだったから。締め切りのはしごをしていたわけですね。当然西川先生の方はすごい修羅場なわけですが、本人が一番つらい仕事っぷりだったので、頑張ってお手伝いせねばと。
偉そうにしているのになんとなく自分が一番楽をしている人の下だとやる気も出ませんが、逆に「ご飯食べたら少し休んでていいよー」とか言いながら自分はろくに飯も食わない人の下だと、がぜん助けなければと使命感がわきます。人の評価は口先ではなく、行動で決まるのだなあとつくづく思います。口だけの人、世の中多いですからね。
「Z MAN」は僕に、自分を初めて客観視させてくれた作品です。ある日仕事場でなんとなく見ていたら、あるコマでものすごい衝撃を受けたのです。それは6巻冒頭のガイストの憂いを帯びた表情。
なんでそのコマだったのか、今となっては不思議です。それまでも普通に読んでいて、「西川先生うまいなー、いい顔描くなー」と思っていたわけですから。たまたまその時が僕の方の準備ができたタイミングだった、としか言えません。
とにかくそれをきっかけに、僕は自覚したのです。自分がキャラクターの心情を追っかけながら漫画を読むタイプだということ。そしてそういう情緒的なシーン、感情的なシーンが好きだということ。自分の漫画もなんとなく、そうなっている。じゃあ、これは長所になるなと。
それ以降、そこを追及して漫画を描いているわけですが。腕が追いついているかというと……。あと、その描き方が、仕事を得る上でお徳かと言うと……。でも、後悔はしてません。好きなんだから。
そんな僕の一押しのシーンは10巻のガイストが死んじゃうところ。アジャンタの泣き顔。僕の知るうち、一番素敵なヒロインの泣き顔です。
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