ナルトヤからペリーヌへ
今週の週刊少年チャンピオンで。「麺屋台ロード ナルトヤ!」という漫画があるのですが。
作者は馬場民雄先生。割と好きな感じの人なんですが、前回もラーメンで、今回も? というのが正直なところ。ラーメン漫画家になるつもりなんだろうか。と言いつつ、それでも読んでたんですが。今週で、疑惑が発覚!
ペリーヌ物語!?
いや、ペリーヌに出てくる犬、バロンが出てて、まあお遊びだよなと思っていたら、今週ロバのパリカールまで! 馬車の代わりに屋台引いてるし。そういやお母さんも病弱だし、まさか……。
ちなみにペリーヌ物語とは。アニメの名作劇場シリーズ第4弾、1978年の作品。
僕はこの名作シリーズ、表向きは子供向けだけど、むしろ大人になってからの方が面白い、というのが持論なのですが。その中でも「子供にゃ真髄まで分かんないからもったいない、大人が見ろ! best3」が、母をたずねて三千里、赤毛のアン、そしてこのペリーヌ物語。
フランダースの犬とか、ラスカルとかは分かりやすく悲劇なんで、かわいそうだね、というのは子供にも伝わると思うんですが、ペリーヌ物語はちょっと難しい。人の心の細かい動きが見事です。
お話は、健気な少女ペリーヌが、フランスで大きな工場を持ってる、まだ見ぬおじいさんのところへ行くというもの。お父さんが亡くなったとこからスタート、インドからはるばるフランスへ。
ところがお父さん、おじいさんに反発して家を飛び出してインド人のお母さんと結婚しちゃったもんだから、おじいさんとしてはお母さんも、ついでに孫も認めたくない。て言うか、お母さんが大事な息子をたぶらかしたと怒ってる。
旅の途中でお母さんも亡くして、ペリーヌ一人、ようやくたどり着くのですが。ここの演出とかが見事の一言。おじいさんが怖い人だという街の噂を聞き、そんな時通りかかったおじいさんに名乗り出ようとした瞬間。おじいさんのかんしゃくが爆発、とてもじゃないが名乗れない。
とりあえず偽名でおじいさんの工場で働き始めると、ひょんなことからおじいさんの秘書に抜擢。おじいさんもだんだんペリーヌのことが好きになって来て、こりゃいい雰囲気と思ったら、やっぱりおじいさんがお母さんのことを恨んでるのを知って名乗れない。
もうこの辺のすれ違いの数々がじれったいったら、あーもう! というわけで、完全に手のひらの上で踊らされます。子供だと、勇気を出して言えばいいのに、で済んじゃうと思うんですが、大人になると、駄目だ、この雰囲気じゃ言えねー、というのがひしひしと伝わって。
これだけじらされてるから、クライマックスの回なんて、何度見ても泣けるんですよねー。49話「幸せの涙が流れる時」。来た来た来たーッ! 行けーッ!! という感じ。すごいハッピーエンド。その演出もまた素晴らしいのだ。
ほんとに大人にお薦めです。機会がありましたらぜひどうぞ。
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