Nano-matic
全てはここから始まったのです。「小さな幸せ」計画。
もともと同人もちょろっとかじった事はあるんですが、修行の道に入ってからは、そんなことしてる場合じゃないとトンとご無沙汰。なのにまた、載らなくてもいいから勝手に描いてやれと思ったのは、この作品で手ひどいボツを喰ってからなのです。
もともとすごくネームで苦労いてして、ようやく満足いくものが出来て。担当さんもOK、もう描いちゃっていいですよと。万々歳。ところが。
さあ描くぞと原稿用紙も買ってきて下書きしようとしていたら、いきなり電話が。編集長が渋ってボツになったと。ええ? 描いてもいいって言ってたのに!
ものすごいショックでした。ようやく描けると舞い上がってたしね。ショックのあまり夜の街をふらふらと徘徊。一生懸命描いてた話って、文字通り全身全霊込めちゃってるから、それがボツになると自分の存在全てが否定されたような気になるんです。
どうしよう、もう俺駄目かも知れん。途方にくれて街をふらついている僕の目に、月明かりがまぶしくて。とにかく、次どうするか考えなくちゃなー、とぼんやり月を見上げていると、むらむらと悔しさが。そこで開き直ったのです。もういい、載せてくんなくても! 勝手に描くから!
そうして描き始めてみると、漫画って楽しいんですよ。もともと漫画好きが高じてプロを目指したわけだから。漫画のショックを漫画を描いて癒された。こりゃいい、結局描いて誰かが読んでくれればそれで幸せなんだな、と自覚したのです。まあ、金にはなんないから、仕事はしないと駄目だけど。
それ以来ボツになってもそんなにショックを受けることはなくなりました。自分で見て、面白そうだけどな、と思ったら勝手に描くリストに載せるだけ。そのリストがどんどん増えてくのが問題なんですけど。ボツばっかって事だから(笑)。
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