ハーメルンのバイオリン弾き
自分も関わった作品とその思い出でつづる、漫画で交遊録。僕の漫画人生になにがしかのインパクトを残した作品を取り上げたいと思います。
第一回目は「ハーメルンのバイオリン弾き」。(1991/4~2001/2。渡辺道明著。スクウェアエニックス。)
これは外せない。何しろ漫画界に初めて足を踏み入れた作品。そして最終回まで、青春の一ページどころか丸々青春と共にあった作品です。
渡辺道明先生は僕の師匠であり、友人であり、ある意味兄弟のような人です。漫画家になるならどこかで修行せねばならぬ、と初めてアシスタントの仕事に行って、そのままずっとお付き合いがあります。
何しろ漫画の仕事は部屋にこもりっきり。原稿が上がるまでずっと一緒にいるわけで。家族だって学校や仕事に行ってる間は別々なのですから、長く仕事を続けていると、家族より一緒にいる時間多いんじゃないのか? という状態になるわけです。
もー、ナベせんせが何考えてるかなんて、なんにも言わなくても分かるもん。向こうもそうなんですが。なぜ分かった? 黙ってたのにという状態で。「俺とお前は血の繋がりはないが、漫画で繋がった兄弟なのだ」という感じ。(←かっこいい?)
そんな僕から見た渡辺先生は、「子供のように純粋な人」です。あれだけキャリアがあって、あんなに真っ直ぐ漫画に向き合える人は、そうはいないんじゃなかろうか。いまどきはデビューもまだしてないのに汚れちゃってる人もいるってえのに。子供のころの漫画好きなまま。みんなどこか大人になって、漫画に対して諦観があるのに、それをやっぱり認められない人です。
人生お金が絡むとなかなか奇麗事だけでは生きていけませんが、漫画に対しては僕も師匠を見習って、真っ直ぐにいきたいなと思います。
「子供のように純粋に」やりたくないことをしなかったりもするんですが……(笑)。
追記:ハーメル回顧録を企画しました。カテゴリー、ハーメル回顧録からどうぞ。
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